今日は10月の朝礼がある日。
まだ放送を使ってですが、
たくさんの表彰をすることができました。
日頃の子供達の頑張りももちろん素晴らしいことです。
加えて、表彰を受けた友達の姿を見るたび、歓声と大きな拍手が聞こえてくるのをとても嬉しく思いました。
人の喜びをともに喜ぶことができる。そんな力がはっきりと育っていることがわかったからです。
少し長文になりますが、そのあと、子供達に話したことを紹介させていただきます。
絵本を使ったクイズからお話を始めました。
タイトルは、「1つぶのおこめ」さんすうのむかしばなしです。
むかしむかし、インドの悪い王様がお米を独り占めしました。お米が取れない飢饉のときに、倉から出してあげるとお百姓さんにいったのです。でも本当に稲が育たないとき、飢饉になってもみんなにお米をくれませんでした。そんなとき、むらむすめのラーニという女の子が、こぼれた米を正直に宮殿に運んで、王様に褒められました。王様は何でも好きなモノを褒美であげると約束をしました。
この女の子は、「お米を一粒ください」と言いました。それだけかね?と王様が言って、「30日の間、前の日の倍の数だけお米をもらう」約束をします。前の日の数の二倍です。
明日は2粒、次の日は4粒、その次は4粒の2倍で8粒です。さあ、30日経ったら、ラーニは何粒のお米をもらったでしょう?低学年の人には難しいかもしれませんが、予想してくださいね。
500、5000、5万、50万と聞いていきますので、そうかなと思うところに手を上げてください。
正解は、なんと5億3687万912粒です。2倍になっていく数の不思議、すごい数ですね。王様も、2倍を続けるとそんなすごい数になると、考えられなかったのでしょう。
このお話は、算数の勉強に関係します。「わからない」からやらない、めんどくさい、適当でいいと思っていると、考える力が小さくなってしまいます。でも、わからないから、やってみよう、ふしぎだなあ、すごいなあと思うことができると、好奇心や考える力が育ちます。「不思議だ」「うまくいかない」「わからない」ということは、大事な発見なんです。
今週、ノーベル物理学賞を受賞された真鍋さんのインタビューを聞きました。地球の温暖化問題の先駆けで、大気中の二酸化炭素が2倍になると、地上の温度が2、36℃上がってしまいますという計算を、世界ではじめてした人です。SDGs、みんなで頑張ろうと世界中の人が今言っていることを、50年以上前に気付いた人なんです。その真鍋さんがとても素敵なことを言っています。「原動力は好奇心」。90歳のご高齢の人が、すごいですね。
10月は、1学期のまとめと、新たな2学期のスタートの大切な時期です。みんなで、好奇心をふくらませて、学習に取り組んでいきましょう。そうすると、知恵や生きる力のある人になれますよ。
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一人一人、様々な思いで聞いてくれたと思います。「わからない」ことは発見なのだと思い、好奇心を膨らませられるよう、子供達も教職員も頑張っています。
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